あなたは、電車に乗っていて、急に体調を崩してしまった人が目の前にいるという場面や何らかの事件に巻き込まれている人が近くにいるという場面に遭遇したことはありませんか?
ほとんどの人が経験したことがあると思います。
ちなみにそのとき、警察や救急車を呼んだり、周りに助けを求めたりすることはできましたか?
もしできたのであれば、あなたは“とても優秀な人”です。
なぜなら、多くの人がこのような行動をすることができないからです。
かく言う僕も、行動しようと決めているので多少はできているはずですが、時と場合によっては、ただの傍観者となってしまうこともあります。
このように、人は自分とは無関係であり、かつ集団の中で起こった出来事には関心を持つものの、その出来事に対して自分ができることをしようとはしない、つまり、それに対する行動ができなくなってしまいます。
この心理状態のことを「集団心理」と呼びます。
今回は、この「集団心理」について詳しく話すと共に、そういった場面で行動できるようになるコツについても話したいと思います。
・「集団心理」を利用した面白い実験
私たちは、何かが飛んでいたり、変な人やものがあると気になって、つい見つめてしまいます。
それを利用した面白い実験があります。
「空を指差す人を増やすと、連られて見上げてしまう人の数はどのように変化していくのか」ということを調べるための実験です。
その結果、1人が空を指差しているときには、連られて見上げてしまう人は数人と少なかったものの、空を指差すサクラの人数を増やせば増やすほど、見上げてしまう人はうなぎ登りに増えたのです。
これが「集団心理」の良い例です。
・あなただけでも変わろう!
しかし前述したように、「集団心理」には恐ろしい効果もあります。
暗示にかかりやすくなったり、理性を失ったり、意に反する行動をしたりといろいろあるのです。
なので、近くにケガをした人がいたとして、どんなに一刻を争う状態でも、誰も救急車を呼ばないのです。
そこで、あなただけでも変わってみませんか?
近寄って助けてあげませんか?
「助け方が分からない。」とか「恥ずかしい。」とか、そういった思いがあると思いますが、実際には少し勇気を出して、とりあえずその人に近づくだけでいいのです。
その後、自分だけでどうにもならないのであれば、すぐに周りの人を巻き込みましょう。
ただし、このときに注意があります。
それは、「誰か助けてください。」とか叫ぶのではなく、「そこのあなた、救急車を呼んでください。」とか「こちらに来て、この人を移動させるのを助けてください。」と指を差して、もしくは腕を引っ張って連れてきて巻き込み、さらに役割までも勝手に決めてしまうということです。
そうすると、集団から抜け出し、1人の人間として行動できるようになるので、助けてくれやすくなるのです。
最近では、どこでも“5分前後”で救急車が到着するようになっています。
しかし、救急車を呼ばなければ、10分も20分もけが人が放置されてしまうのです。
なので、あなたが勇気を出して近づき、自分で対処するか、指名するかで助けることができるのです。
お互いに変われるように頑張りましょう!
〈まとめ〉
- 「集団心理」とは、集団の中では人は意に反した行動をするようになる心理状態のこと
- 助けを求めるときは、1人ずつ指名し、役割をそれぞれに与えること
- あなただけでも変わろう!
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